ガーティー教団
ガーティー教団 – Gartye Religious Body
【がーてぃーきょうだん – ガーティー リリジアス ボディ】
概要
「生まれ持った肉体こそ、神が与えた至高の身体である」という思想のもと、サイバネ化や義体化を行わずに生活することを信条とする人々が集う宗教団体。
ヴィルーパ開拓期の移民たちが母星から持ち込んだ宗教を起源としており、その際に伝えられた経典の一節が教団名の由来とされる。
持ち込まれた当初は「精神的修行によって救いを得る」といった信仰であったと言われているが、惑星改造期の過酷な環境をはじめとした時代背景から「肉体の鍛錬によって生き抜く」という形への再解釈を経て現在に至る。
種族や出自を問わず多くの信者を擁する寛容さで知られるが、非サイバネ化人口が比較的多い中層・上層に暮らす者が主な構成員であるためレジスタンス活動のターゲットとなることもある。
信仰
『肉体の人為的な機械化を避ける』という価値観は教団全体で共有されているが、その程度や方向性は個々人によって様々であり、ヴィルーパに暮らす種族の多さも相まってその実情は多様を極める。
宗派の一例としては『機械化に頼らず、自らの肉体を極限まで高める』ものや『自然のままを受け入れ、日々を穏やかに過ごす』などといった信条が知られ、その多くは生きる上でのひとつのスタンスという教えであることから、異宗派や信者でない者の間でも互いを尊重する形でおおむね好意的に受け入れられている。
しかし教団成立から間もないヴィルーパ開拓期の過酷さを伝える古参の宗派においては『生まれ持った完全な肉体以外を認めない』という原理主義的な考え方が根強く、そういった宗派には排斥ともいえる程の過激な“布教活動”を行う狂信的な信者もいることからトラブルに繋がることも多い。
影響力
生活する上で何かしらのサイバネ化がほぼ必須の下層において入信する者は少なく、生活に余裕がありつつも人生の指針を求める中層・上層の中流階級や富裕層が主な支持層および財源となっている。
また、その思想から身体を鍛えることを要求される武芸・競技と相性が良く、十三連合を含む大企業をスポンサーに持つような有名アスリートにも信仰する者が多いことから政治的にも強いパイプを持つ。
これらの支持層を背景に教団内の混沌とした種族や宗派・主張を上手くまとめ上げており、その教義からは想像し難いほどの政治的手腕を発揮する強固な組織としての側面も有する。
実力部隊
アスラの道
多様な思想が共存する教団の中でも特異な、『戦闘技能における強さこそが全て』という信条を持つ宗派。
教団の中でも相当に長い歴史を持つとともに古来より様々な武術を伝えており、その実力は利害関係にある組織の脅威を寄せ付けない抑止力として働いている。
一方で戦うことを至上とするがゆえの敵に対する容赦の無さでも知られ、ただの宗教団体が持つには過剰な戦力であるとして批判の目を向けられることもある。