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バディゴの洞

バディゴの洞

発狂した局員の報告書。


“観測者”としてこれを示す

宗教:バディゴの洞

「すべての生きとし生けるものに寄り添うのは闇である」
「全ての終に闇あれば、全ての始まりも闇」
「盲目に頭を垂れ、光を恐れよ」
— バディゴの洞 教祖 —

ヴィルーパ下層のセクター263にて秘密裏に活動する“闇の安らぎ”を信条とした密教的組織。
彼らの定住しているコミュニティは厳かに祀られた洞窟を中心に、農耕や採掘をして過ごしており、傍目から見て穏やかな生活をしている。
所属人数は50人程度、教祖と思われる人間が全体の管理を行っている様子。

外部からの襲撃にも適宜対応しているが、専守防衛に徹しており、別コミュニティを襲うような動きは無い。

1日に一度、所属民のうち傷ついた者、病/バグに侵された者が教祖に導かれて洞窟に入り、1時間程度経過した後外に出る。
彼らの不調は全て修復されており、まるでそれがなかったかのようにふるまうことから、その洞窟にはオーパーツやそれに準じる何かがあると思われる。

調査のため、局員の私が遭難民の装いをして尋ねたところ、温かく受け入れられた。
また腕と頭に傷をつけていたのを見せたところ、快く入場を許していただいた。

教祖は「身につけているものを外し、知覚できるすべてを洞に差し出すのです」と言い、穴の開いていない仮面をつけるよう促した。
仮面は顔面から後頭部までをほとんど覆うような形であり、試しに着用すると視覚・嗅覚・聴覚が殆ど遮断される様子だった。
「皆さんで手を取り、洞に参りましょう」との教祖の指示でその日の洞に入る人が数珠つなぎになって入ることとなった。

仮面をつけ、前の色ツキに手を引かれて洞に入る。洞の中では具体的な観測はできなかったが、ケガをした頭部と腕部に温かくも鋭い光線のような感触があった。
何もない一時間を過ごした後、洞を出て仮面を外すと、頭部と腕部の傷が消えていた。

「これが我らがたたえるバディゴ様の力なのです」と教祖は話す。

その後、コミュニティを後にしたが、特に刺客もない様子から、本当に穏健派な様子。
後日、再突入し洞の様子を探る予定 やめとけばよかった 失敗した


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“観測者”としてこれを示す

一人の人間としてこれを秘匿する

『バディゴの洞』は、洞に入ったものを再生する大規模オーパーツである。
「バディゴの洞を知る者の記憶」をもとに、入ったものを『最も健全に見える状態』まで再生する。

この「バディゴの洞を知る者の記憶」とは、その洞の中を見て・聞いて・感じ・知った人を参照する。
そのため、洞を案内する教祖の記憶が主に参照されると思われる。 つまり私を知っていた 見られていた

バディゴの洞の再生能力は、バディゴの洞を知る者の記憶量に反比例して充填される。
洞を知る生物が多いほど再生能力の使用間隔が延びると思われるため、この組織を外部に公開してはならない。

洞の内部には巨大な 内部についても記してはならない。筆記によっても「バディゴの洞を知る者の記憶」は増えると考えられるからである。

彼らは私を追うだろう。あの危険な環境で再生間隔が倍に延びたなら、生じる損害は計り知れない。

彼らは私を殺すだろう。彼らが穏健に見えるのは、きっと全てを闇に包むように、隠密に、秘密裡に処理したからだ。

だが、私一人の死をもって償おうにも、“観測者”ではその術がない。