ビオトープ
ヴィルーパの影響下にある施設・惑星などについて。
農業衛星ヴィルーパ・トープⅠ
ヴィルーパの発展に伴う人口の増加に対応しつつ、不足する海産資源の確保も視野に入れ、企業十三連合の協力の下で開発が進められた海洋惑星。
惑星内部にヴィルーパの先文明と同じ起源を持つと思われる古代遺跡が存在しており、そこから発せられる熱によって、海面の90%が氷で覆われているにも関わらず氷床の下には液体の海が存在している。
このことで惑星そのものが丸い水槽のような構造になっており、そこから「惑星ビオトープ」という通称で呼ばれる事もある。
大陸部では常に天気が不安定で、一年を通して多量の雨が降り続いている。 この気候により広大な湖が形成されるとともに大小さまざまな河川が大陸中に伸びており、真水も豊富に存在している。
この水事情の良さから牧草やクローバーなどの飼料類も安定して生産でき、農業・畜産業・養殖業など食糧生産の重要な拠点となっているほか、家畜化が期待される動植物の研究施設なども設置されている。 また地元企業が運営する農業学校などもあり、後進の育成も盛んである。
農作物の生産ラインは、環境に配慮した蓄電池式の機械やアンドロイド達によって高度にオートメーション化されている。 その一方でリスク分散の観点から人の手による管理も行われていて、有事の際は100%人の手による生産も可能なように工夫が施されている。
生産された各種農産物やレポート用記録デバイスなどは専用のコンテナに積み込まれ、トープⅠと中層を繋ぐマスドライバー・システムによって衛星軌道上に打ち上げられる。
コンテナは暫く軌道上を漂ったのち、磁気ビーコンの誘導によってそれぞれの港へ入港する。
現在ヴィルーパ・トープⅠの運営は『非営利団体 Anima Arca』によって行われている。
非営利団体 Anima Arca
非営利団体 Anima Arca【アニマ・アルカ】
「A・A」または「A・アルカ」とも。
衛星ヴィルーパ・トープⅠにおける農業・畜産業・漁業・養殖業等の管理、またそれらに付随する研究や教育機関を総合的に運営する団体。
「ヴィルーパに生きる、全ての人々を育む魂の箱舟となる」ことを経営理念に掲げる。
職員については企業十三連合から出向している人員を中心として、その他一般の職員およびアルバイトやボランティアなどによって構成される。
非営利団体であるため利益はヴィルーパ住民のために還元され、主に下層での炊き出しや医療などに使われている。
活動の中で中層保護施設団体 光の家との接点があり、同団体の保母「ガビ・ブーセ」女史に共感を覚えたA・アルカ職員によって支援が行われることもある。
またこの関係から、「光の家」を出た子供達の中にはA・アルカの職員になる者もいる。
— 本団体における企業十三連合からの人員の中に不審な行動がみられる人物が確認されており、同団体に対する追加の調査が申請されています。—