資料
シリョウ設定資料集

資料 >

フーバー症候群

フーバー症候群

概要

ある義肢拡張パーツを装着した過去がある者の子孫に現れる病。
親世代以前からの異常なDNAが累積することにより、異常な変異が起こる。

症状

重大な皮膚疾患、多臓器不全、四肢のマヒなど多岐にわたる症状が現れる。
主に、ある義肢およびその拡張パーツを装着した人物の子孫に見受けられる病。新生児にも発症し、その影響で母体にまで影響を及ぼし死に至る場合がある。

原因

義体普及の黎明期、当時の義肢の操作性は現在のものと比べると低く、また個人差や製品ごとの差はあるが義肢装着時のパフォーマンスが生身の身体に比べ最大50%近く低減することが確認されていた。

そこで義肢との親和性を高める目的で、脊髄に外科手的に接続することで生身の身体と義肢を相互に接続・既存の脳内のスペースを新たな義肢専用の領域として置換するブースターが開発された。
当初このブースターは好評を博したが、義肢との親和性問題は製造技術の向上や一部メーカーのオーダーメイドへの遷移などで時間の経過とともに解決され、このブースターはある時期を境に姿を消す。

数十年後、新生児の腕や足に本来自然に排出されるべき毒素などが溜まり、処置が早ければ恒久的な皮膚疾患、最悪の場合では手足が壊死するという症状が各地で一斉に蔓延した。
初めは何かしらの薬物などによる疾患かと思われた。その3年後調査が進展し、症状を発症した新生児の祖父母世代が何かしらの形でブースターを利用していたことが判明する。


ブースターを装着した者はこの装置によって義肢と脳が接続されるが、実際は義肢と身体の親和性向上だけではなく、義肢の自己再生機能がブースターには付与されていた。
検証段階だった自己再生機能は脊髄のDNA構造に干渉することで、後付けされた義肢を本物の四肢のように傷や不具合を修復するよう作用するはずだった。
しかし自己再生するにはその機能と互換性のある義肢の開発も必要であり、こちらは資金難のため開発が進展しなかった。

ブースター側の自己再生システム自体は発売前の段階ですでにほぼ完成していたが、このことは経営陣の一部と開発部門のスタッフのみが知る機密とされ、発売時の広告には「義肢との親和性向上」との謳い文句だけが載ることになる。

一方で未完成の部分が残されたまま発売されたブースターには不具合があり、本来停止していたはずの自己再生機能が親和性向上機能を経由して作動することで若干のDNA改変を行っていた。
そしてそれは親から子へ世代を経るごとに累積し、現在では修復不可能なものとなっている。

検査及び治療

症状の発覚から処置までが早ければ皮膚に後遺症が残る程度で済むが、根本的な治療は難しい。
長期のゲノム治療を行うことで除去が可能。