ヴィルーパの言語
一般的にヴィルーパ内で使われているのは交易共通語『テスラ語』である。
ヴィルーパに住んでいる人々のうち、半数ほどはこの言語を使って生活しているとされる。
一方で現代のヴィルーパは様々な所から人が流れてきたり、あるいは紛れ込んでいるため、多種多様な言語が飛び交う中での意思疎通は難しい状態であった。
しかし、とある科学者によって発見された鉱石『コミュニストーン』がこの問題を解決した。
これはヴィルーパ内で採れる結晶状の鉱物であり、これを装着することによって言葉が通じない相手とも意思疎通する事が可能となった。
『コミュニストーン』は主に下層でよく見られる紫色の結晶。
これが体に触れている状態で発した言葉を電気信号に変え、話している相手が持つ『コミュニストーン』に伝達する事ができる。
伝達された信号は聞き手の持つ結晶によって装着者の認知している言葉に変換され、これにより相手の発話内容を理解する事が可能となる。
結晶の大きさによって信号の処理能力が変わり、イヤリングほどの大きさなら2~3人の言葉を同時に理解できるのが目安となる。
上層・中層では純度の高いものが使われており、翻訳度が高い分だけ高価である。
下層で使われているものは純度が低く、訛りの強い言葉などの翻訳精度は下がるものの安価に利用できる。
極端な例では、辺りに落ちている結晶を使って意思疎通を図る下層民もいるほどである。