赤い丘の上で

本オーパーツは横３m縦６m高さ2.5mほどの一般的な集合住宅の一室である。

内部には水道設備以外の設備が一通り揃っており、長期間居住することで本オーパーツの異常性が発現する。

居住開始から三か月程度で被験者の多くが初期症状として抑うつ感や胃の不調などを訴え始める。

これに伴い被験者には精神的な衰弱が見られた。
次に居住開始から８か月で被験者には激しい足音や笑い声の幻聴を伴う精神疾患、そして関節の痛みや急激な白血球の減少により免疫機能の低下がみられた。同時に身体検査をした際にどのような器具を用いたとしても体内の状況を観察が不可能となる。

被験者を開腹した場合、体内からタール状の物質が溢れて死亡した。
居住１０か月以降から１２か月の約２か月間ですべての被験者の恒常性は完全に喪失、代謝量が急激に上昇し外見に変化が現れた。例としては全身の骨格の異常な伸縮。それに伴う筋線維の崩壊。眼球の喪失。不明な器官の生成。無機物で構成された体構造など。