CiENT
【概要】
かつてヴィルーパに存在した企業。
ヴィルーパ発のベンチャー企業であり、オーパーツの発掘・発見と管理、およびオーパーツ研究を基とした兵器開発を業務内容としていた。
オーパーツ発見以降、それらに関わる事業の数々を推し進めていた観測者に追随する形での起業となり、既にオーパーツ事業のイニシアチブを大きく握っていた観測者との差別化を図ってか、オーパーツの兵器利用に主軸を置いた研究を行っていた。
赤をコーポレートカラーとする観測者への対抗心か、会社ロゴは藍色の「CiENT」の文字だった。
【顛末】
ヴィルーパ黎明期。土地の開発と社会の構築が進む中で十三連合というシステムが考案された時、「どこが連合の一員となるか」が大きな課題となった。
未だ秩序の覚束ない星に生じた、僅か十三の支配者の席。奪い合いとなるのは必然だった。
企業間の激しい権力争いは次第に武力を伴う抗争と化し、その最中で多くの武器が使われた……CiENTの兵器を除いて。
抗争が本格化する直前、(当時は特に)未知数なオーパーツ技術を用いた強力な武器の数々は他企業にとって警戒の対象となった。CiENT自身に使われてもCiENTがどこかに売っても厄介。然して自分達もCiENTの兵器を用いたとして、互いにそれで攻撃し合えばどこが勝ったとしても大損耗は免れず、後の秩序構築にとって暗雲となりかねない。
であれば、どこかがそれを使う前にCiENTもろとも消し去るべし。
かくしてCiENTを警戒した数社は徒党を組み電撃戦を展開。一夜のうちにCiENT社は陥落し、その炎は十三連合締結まで続く巨大な抗争の狼煙となった。
ちなみに、兵器開発に比重を置くCiENTを危険視し襲撃において数社をまとめ音頭を取ったのは、同じくオーパーツの管理と開発を業務としていた『観測者』である。
焚構群
(ふんこうぐん)
【概要】
十三連合が一角・イーヴィスを筆頭に、上層企業数社が秘密裏に出資する武装組織。
旧CiENTの残党によって構成され、かつての社の人員と技術を受け継ぐ。そのため対オーパーツ技術に特化した戦力を擁し、兵は少数ながら装備と作戦次第でオーバーテックの数々に身を包む大企業の兵とも対等に渡り合うことができる。
エンブレムは藍色の炎を象ったもの。
【発足】
十三連合締結から数年。生き残った旧CiENTの技術者は十三連合に対して無謀なテロ行為を画策していた。その動きをいち早く察知したイーヴィス社は彼らと接触。資金提供と研究の場、そして観測者への『復讐』の機会を与える代わりに、イーヴィス社の機密を守る刃となることを提案した。
これにより秘密主義的なイーヴィスは自社で戦力を持たず外注することで社と兵士のつながりを曖昧としつつ機密を守ることを可能とし、旧CiENTもまた復讐の牙を研ぎながらCiENTの遺した研究の数々を生き返らせられる事となり、ここに互いの利害が一致。連合の網すらも掻い潜る、影の処刑人が誕生したのである。
活動が軌道に乗ってからはイーヴィスの仲介で親イーヴィス企業からの出資も始まり、着実にその影響力を増している。
【業務内容】
表向きは「不可解な事象(つまりオーパーツ被害)による生命・財産への損害」に対応する中層の保険会社・ANCiNC(アンシインク)として活動。他社の目を誤魔化しつつ、オーパーツに関する情報へのアンテナを張っている。
焚構群としては出資企業の機密保持やオーパーツ等有益資源・情報の入手・売買を主な業務とし、出資企業に対し探りを入れた者の処刑や競合他社の妨害・攻撃、オーパーツ確保に向けた遺跡探索の代行等を行う。
出資企業の秘密を守る業務内容、そして旧CiENTの因縁から『観測者』を焚構群にとっての最大の敵と見做し、観測者の擁する戦力・テクノロジーへの対抗策を多く研究・保有する。
その最もたるは観測者執行部との戦闘を専門とする部隊「閉眼班」である。