LanGist
LanGist【ランギスト】
会社概要
企業十三連合の一つ。“法”を扱う企業。
ヴィルーパ世界の根本たる企業の情報を収集・集約することを目的とする。
契約立会
主たる業務は契約履行の保証と保険業務である。
LanGistの社員を前に契約を行えば、それが履行されることを保証される。
そのため各企業は重大な契約の際にLanGistの社員を呼び、立ち会わさせる。
十三連合の大半は自身の情報を秘匿するためLanGistを使いたがらない (あるいは必要ない) が、そうでない企業にとっては交渉のテーブルに着かせる一種の手段として機能している。
LanGistとの契約では、契約に関わるもの全てを開示する必要がある。
またLanGistは契約が履行されるまで、その商取引や私生活に至るまで、双方の企業を監視する。
その際に収集した情報は発信者とLanGist側にのみ共有され、外部に漏れることはない。
違反と罰則
LanGistの立ち会った契約にて違反が確認された場合、内容の是正に加えてLanGistによるペナルティが課せられる。
課せられる内容は「違反内容の聴取」といった漠然としたことしか示されないが、実態は「違反に至った経緯に加えて、契約内容に関する文面についての詳細なアンケートを行う」というものである。
このアンケートが異常に細かく、またその聴取が三日三晩続くため、一度違反をした者は二度と違反しないよう神経質になる。
同一人物による二度目の違反が行われた場合、LanGistは該当人物に対しヴィルーパ衛星のひとつ『衛星Tβ』で聴取を行うことが約款には示されている。
ここでは前述の違反経緯やアンケートに加えて、自身の生い立ちやそれまで過ごしてきた環境、思想や哲学などあらゆる事柄の聴取が行われる。
これらの聴取が1か月続くとされているが、その聴取から戻ってきた者は殆どいない。
故に「LanGistの違反は三度目について設定されていない」と言われている。
保険業務
LanGistにおいて主要なもう一つの業務に、保険業務がある。
これはLanGistと対象社で結ばれる契約であり、製品の破損や輸送の際のトラブル、強盗やテロに対する補償が挙げられる。
トラブル自体の防止はできないが、起こった際の金銭での補償や、人的資源による業務内容の補助が可能とされている。
担保となるのはその保険対象となる物品についての「情報」であり、補償内容によっては追加の情報提供が必要だが、金銭については要求されない。
また事故・事件による補償が発生した場合も、要求されるのは「物品含めた現場そのもの」であり、破損していても問題ないとされている。
なお、これを悪用しようとして狂言強盗を起こしたところ、現場聴取時に判明しペナルティが課せられた事例がある。
LanGistはすべての取引において情報を収集しているが、その収集した情報は漏れることが無いと言われている。
事実、中層企業がLanGistに「会社そのもの」を保険に掛けたところ、その補償は実行されたし、商品情報の流出などは発生しなかった。
しかし補償時の契約として社則の更新が行われ、その内容のあまりの細かさに既存社員は全員居なくなったという。
なお、社員の減少による業績悪化も保険契約に違反する事柄であったため、当該企業の社長は『衛星Tβ』送りとなった。
現在その会社はLanGistの提供した人的資源によって、これまで通りに業務を行っている。